Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

おぎくぼのチーズケーキ/大人のプリン

なんだか最近はケーキ屋というか洋菓子店とはご無沙汰だったような気がする。今日、しばらくぶりで買い物したのは荻窪パスティッチェリア アベ。だいぶ前に店の前を通りがかって以来、気にはなっていたんだけど、実際に寄るのは初めて。


イタリア系のドルチェのお店なら、もしかしてカッサータがあるかも!という淡い期待は、残念ながらはずれ。ズコットとか和栗のモンブランとかおいしそうなケーキが並んでいたけど、今日のところはおぎくぼのチーズケーキと、「週末だけのお楽しみ」という大人のプリンを買って帰る。


大人のプリンが大人たるゆえんは別添えのラムレーズンですな。ほかに生クリーム、カラメルソースの合わせて三点が付属して450円+税。

プリンそのものは甘さ控えめで、柔らかすぎず硬すぎず、卵と牛乳で作るベーシックなもの。カラメルソースもたっぷりあって、ラムレーズン、生クリームと一緒に食べるとおいしい。ただ、プリンの味はラムの香りに負けちゃうかな。


おぎくぼのチーズケーキは軽いスフレタイプかと思っていたら、中はもうちょっと密な感じ。といってニューヨークチーズケーキのようなみっしりでもなく、ほどほどなねっとり加減。チーズの風味も同じようにほどほどな濃さで食べやすかった。


ここのシェフ阿部和夫さんって、確かキャンティご出身じゃなかったかな。キャンティのシェフ時代に雑誌かなにかに提供されたお菓子のレシピの切り抜きを、今でも持っているぞ。

キャンティなんて一度たりとも行ったことないけど、こんな田舎もんの私でも知っていたのは、今は亡き森瑶子さんのエッセイによく登場したからだ。もっさい高校生だった私には、ため息つくしかない世界であったよ。そして今、姉も私もあれだけ森瑶子さんに傾倒しておきながら、なーんにも学ばなかったんだな、と別の意味でため息つくしかない。

阿部さんのレシピも結局は試さずじまいだったけど、ご本人の手になる作品を荻窪の住宅街で買うことになるとはね。