Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

U.F.O.パン / ハーフレーズン

何年か前に谷根千エリアを散歩したとき見かけたパン屋さん、リバティ。軒先のビ
ニールテントに描かれた、眠そうな目のビーバーがお店のキャラクターらしい。


そういえば子どもの頃、地元商店街の唯一のパン屋さんが「リバティ」だったなあ。
母がたまに菓子パンを買ってくれるとすごくうれしかったなあ。
パンを入れてくれる紙袋のイラストがビーバーだったなあ。
閉店しちゃって悲しかったなあ。


というわけで、それ以来ずっと気になりつつはや数年。やっと昨日、上野の東京国
立博物館へ行くのと合わせて再訪してみた。


お昼前に行ってみると、店内には菓子パン、総菜パン、サンドイッチなどがずらり
と40種類くらいは並んでいて壮観。常連らしいお客さんがひっきりなしで、地元に
深く根付いていることがうかがえる。


お客さんの切れ間を見計らい、30年以上前に多摩方面でお店を開いてたことがあり
ませんかと、店番の女性にお尋ねしてみると…ビンゴ!あちらも目を丸くして驚い
てた。
お伺いしたところ、谷中に店を構えて32年、その前にも谷中の近くで何年か営業し
たそうなので、私らがお世話になったのはもう40年近く昔のことなんだな。うひゃ。


次のお客さんが来るまで束の間お話をさせてもらうと、お店の人も懐かしがってく
れて、ビーバーの紙袋をオマケにつけてくれた〜。



お店に並ぶパンも昭和の香りたっぷりで、ほんとはあれもこれも買い占めたいくら
い。無尽蔵のお財布と大容量の外付け胃袋があればそうしてるけど、現実は切ない
ね。


選び抜いたパンのひとつは、子どもの頃に大好きだったU.F.O.パン。円盤部分の見
事なことといったら。

中はぽってりとした優しい味のカスタードクリーム。40年ぶりに食べてもやっぱり
うまい。


お店の看板商品は、レーズンがぎっしり詰まった食パンのぶどうパンらしく、たし
かにバンバン売れていくのを見たけど、一斤丸ごとはきびしすぎる。

ので、個食サイズ、こちらもレーズンぎっしりのハーフレーズンを。

柔らかなパンのセンターに、ジューシーなレーズンがみっちみちで驚く。うまい、
うまいよ。


懐かしくておいしくて、なんてステキなんだ。ずっと地元にいてほしかったよ〜。


【Data】
 店名:リバティ
 場所:東京都台東区谷中3-2-10
 価格:各150円弱(失念)