Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

滋養パン

駄菓子とは何ぞやと問われれば、子供の小遣い銭でも買える雑多なお菓子が思い浮かぶ。これらは値段と同様のチープな味もまた魅力。

それとはまた別に、値段を基準としない、上菓子との対比で駄菓子とされるお菓子もあって、こちらは大人(私)の小遣いでもなかなか痛かったりする。会津駄菓子とか仙台駄菓子として売られているのはこちらの系統。

加工した米の粉類ではなく雑穀を、精製した砂糖ではなく粗糖を原料とするためB級品的に駄菓子と呼ばれ、その昔は実際に安かったんだろうけど、今は精白米より雑穀のほうが高い世の中だからねえ...。

でも、値段はともかく、味もそれに見合っておいしいものばかり。自然素材を使った昔ながらの手作りおやつは、もしかしてスローフードともいえるのかな?


会津駄菓子の長門屋さんの滋養パンも、滋養の名のとおりしみじみとうまい。パンといっても甘食とか玉子パンの親戚みたいな素朴なおやつ風のもの。

味は4種類あり、形もそれぞれに違う。淡味(プレーン)の滋養パンは丸型、味噌味の相撲パンは力士の立ち姿。黒糖味のうさぎパン、胡麻味のグローブパンは野球のグローブの形だ。

どれもけっこう甘いんだけど、卵とはちみつの香りがふわーっとして、なんだか懐かしいような幸せな気分になれる。


飲み物なしで食べるのはちとつらいので、ぜひとも牛乳をお供に。