Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

とらや違い

昨日は久々に文句なくいい天気。お日様に誘われ、サイクリングがてらに立川へ行ってみた。


立川には一年ちょっと前まで、9ヶ月間ほど通勤していた。もともとは自宅近隣だった勤め先が立川に移転してしまったのでやむを得ず通うようになったけれど、正直なところ好きになれない街だった。ただし、JR駅周辺しか知らないので、それ以外のエリアは除いての話。
その昔、八王子の高校に通っていた頃は好きでよく寄り道していたというのに、リニューアルしてからの立川はまったく肌に合わないようだ。こちらの感受性の問題とはいえ、街の表情というものは本当にそれぞれ違うものなのだな、とつくづく思う。


それでも足を運ぶ理由は「ういろう」。私の好きな伊勢のういろう屋さんがたまに立川のデパ地下に出店するのだ。池袋東武に常設店舗があるとはいえ、ういろうだけ買いに池袋へ行くのはちとキビシイので、立川へ巡回してきたときが貴重なチャンス。


社名は「虎屋ういろ」なんだが、「虎屋ういろのういろうが好き」などと言うのはまだるっこしいので、会話の中では「虎屋のういろう」と略している。でも、それを聞く人の頭の中でほぼ確実にこちらの「とらや」に変換されるのだった。なお、商品名も‘ういろう’ではなく‘ういろ’。
なんにせよ、これを食べてからは、名古屋あたりのキオスクなどで売っているういろうは、食指が動かなくなってしまった。


いつもは定番ばかり買っているので、今回は趣向を変えて期間限定品も加え、定番「よもぎういろ」と季節物「メロンういろ」の2本を購入。「ブルーベリーういろ」も捨てがたかったけど、日持ちしないから一度に買うのは二本が限度。


よもぎういろ」はいつもどおり、よもぎの濃厚な香りとさっぱりした小倉がマッチしてうまい。初体験の「メロンういろ」は、天然果汁を使っているらしく、メロンを切ったときのような自然な香りがする。味のほうは意外と淡くて、ういろう本来の味に負けてしまいそうだけど、確かにメロン味でおいしい。とってつけたような人工フレーバーじゃないのが良し。


ういろうはおいしかったけど、立川詣ではやっぱり気持ちがくたびれた。たまには吉祥寺にも来てくれるとありがたいなあ。