Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

お乳を飲む人々の眷族

以前勤めていた会社で、「これ、うまいんだよ!」と先輩にもらったのが‘三万石’の「ままどおる」。
それまでそんなお菓子があることすら知らなかったけど、ほんとにうまくて、一発ではまってしまった。それ以来、私の中では福島といえば、白虎隊でも磐梯山でも小原庄助さんでもなく「ままどおる」、なんである。


ただ、その辺のスーパーですぐ買えるものではないのが難点。東京だと池袋のデパ地下で見かけたのと、あとは銀座に直営店があるらしい。デパートの東北物産展なんかでもたいてい置いてあるけど、いつでもやってるわけじゃなし。ちょっと食べたいだけなのに通販ってのもなあ。


そんな折、武蔵境のイトーヨーカドーで、見た感じ「ままどおる」の血筋っぽいお菓子に出会ったので買ってみた。‘菓の子や’の「みるく饅頭」というもの。まんじゅうの表面にアルファベットで何やら刻まれているところも、「ままどおる」を意識した作りっぽい気がするけど、ちゃんとトレーに入った個包装でバラ売りなのがありがたい。


お味のほうはミルク風味で十分おいしいし、悪くない。ただ、なんというか「ままどおる」を真夏に1時間ばかり天日干ししたらこうなるのかもしれない、という感じの潤いのなさが惜しい。「ままどおる」はなんといってもあのしっとり加減がたまらないのだ。ヨーカドーでもたまに諸国銘菓市みたいなイベントがあるから、それを待つとしようか。


ところで、‘三万石’ってずいぶんささやかだけど、何藩のことなんだ?