Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

あをによし

母のお供で奈良へ日帰り旅行。


8/26〜10/10の間、興福寺では「国宝特別公開2016」として、国宝である五重塔・三
重塔の初層内陣を初めて同時公開しているんだそう。
それを貸切参観できるツアーの広告を見た母が、「どうしても行きたい。でも一人は
イヤ。」というんで、私も同行することに。


朝7時前に「のぞみ」で東京駅を発ち京都へ。そこからバスでまず向かうは薬師寺
ときおり小雨がぱらつくのがうっとうしいけど、ここ数日、台風18号の状況にハラハ
ラしてたことを思えば、この程度で済むのはありがたい。


名物(?)の法話のあとは仏さまをお参りし、伽藍を見て回る。


東西ひとつずつある三重塔の西塔。


国宝の東塔は解体修理中(平成31年度完成予定)。


次の目的地、春日大社へ向かうバスの中で、昼食のお弁当が配られる。

これは興福寺監修の、精進料理の詰め合わせ弁当「心」。


春日大社をお参りするのは初めて。

神さまのお使いが参道のそこここにいらっしゃいますな。


幣殿・舞殿から御本殿へ向けて参拝。

今年は20年に一度の式年造替がいよいよ完了するそうで、約一ヶ月後の本殿の遷宮
もってフィニッシュ、とのこと。


春日大社の次は興福寺へ。まずは国宝館を見学。
天候のせいもあってか人影はまばら。我らがツアーご一行の貸切り状態で、阿修羅を
かぶりつきで穴のあくほど眺めていられる贅沢なひととき。


しばしのフリータイムは、私のリクエストで東大寺へ。



テレビなどで見知っていた通り、ほんとに外国人観光客が多い。そして、鹿さんたち
にまとわりつかれて、うれしそうに奇声をあげているのだった。
黒い瞳と温和な顔つきはかわいいと思うけど、とにかく落とし物を踏まないよう歩く
のが大変だし、ニオイもなかなかに強烈で、正直なところゲンナリ…。


大仏殿では修学旅行か遠足の小学生が、列をなして柱の穴をくぐってた。



大仏さまもはずせないけど、東大寺での最大の目的は戒壇堂。
中学校の修学旅行でお目にかかって以来お慕い申し上げている、こちらの広目天さま
にお会いしたく。
写真撮影禁止なのがほんと残念だけど、変わらぬ美丈夫っぷりを堪能させていただき
ました。


それから興福寺へ戻り、五重塔・三重塔の貸切り拝観。
五重塔は僧侶の方のレクチャーつきで初層内部をぐるりと一周。心柱の根元も見られ
るようになっていて興味深い。



母は50年以上も昔のOL時代に、この五重塔に登ったことがあり、特別公開の情報を目
にしてぜひまた行きたい!と思ったんだそう。
レクチャー担当僧の方にお尋ねすると、たしかにその時代くらいまでは観光客も登れ
たとか。


三重塔は開いた扉の外から内陣を見学するのみ。
内部には入れないけど代わりにVRコーナーがあり、創建当時の彩色豊かな板絵や天井
絵を目の当たりにしているかのような体験ができる。再現度がかなり高くて、これは
楽しかった。



特別公開の拝観者には記念品として匂い袋と根付が渡され、さらに雨の日サービスで
A4サイズのエコバッグも。ありがたや〜。


最後はまた春日大社へ向かい、今月リニューアルオープンほやほやの国宝殿を貸切り
観覧。
国宝殿だから当然だけど国宝だらけ。ゆったりと存分に鑑賞させてもらいました。


すべての行程を終え、また京都から新幹線で東京へ戻る。最寄駅に着くころには日付
も変わり、さすがに二人ともぐったりモード。


でもまあ、50歳以上限定の会員(と同伴者)向けツアーだけに、観光の行程はゆとり
をもたせてあって、急かされずにじっくり観覧できるのがストレスフリーで意外とよ
かったなあ。


もはやシニア向けの旅が合うお年頃ってことなんだなあ...。