Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

節句ういろ

今日はものすごく久しぶりに渋谷へ。相変わらずの人ごみにはぐったりだけど、たばこと塩の博物館で開催中の企画展「西アジア遊牧民の染織」と、日本女子大の小笠原教授による講演会はほんとに行って良かった。

100年もの時を経たキリムが醸し出す味わいに思わず嘆息。こういうものを見てしまうと、自分がいつも尻に敷いてるキリムには別の意味でため息が出るよ。

これは10年以上も前にイスタンブールで絨毯屋の攻勢に屈し、「買えばいいんだろ、買えば!」とヤケになって買ったもの。(しかもぼられまくり。)

目は粗くて不揃いだし手触りはごわごわだし、草木染めだとかいうのもたぶんウソ。100年経ってもああはならん。

キリム自体は好きだし、いつかは欲しいと思ってた。でも、当時はまだ買うべき時期じゃないとも思った。それなのに、こんなばかげた買い方をした自分には今でもあきれる。

買い物はちゃんと自分の気に入った物を選ぶこと、あらかじめたくさんの品を見て目を肥やすとなお良し。欲しくもないもの、得心のゆかないものを買っても愛着湧かないし、結果的に死に金になるだけだ。


そんなことを思いながら、常のごとくしょぼいMyキリムに座しておやつをいただく。東横のれん街のイベントスペースに出店していた、虎屋ういろ節句ういろ。

緑色のういろうは抹茶かと思ったら笹とのこと。でも、笹の独特の香りとかすかな苦みは、抹茶と言われても納得してしまいそう。小倉ういろうの甘さと白ういろうのさっぱりさとでバランスがとれているみたい。


今の時期の限定ということは端午の節句向けなんだろうけど、笹なら七夕のほうが合うような気もする。