Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

名残の桃

ひな祭りを過ぎるとあまり省みられなくなってしまう桃の花だけど、目を楽しませてくれるのはむしろそれからなんだよね。家の近所にある桃の木も、しばらくの間は文字通り桃色の花を身にまとって、春の雰囲気をかもし出してくれていたし。


そんな桃の花もさすがに盛りを過ぎ、今では緑の葉の間に桃色がちらほらと見え隠れする程度。散り行く桃を惜しみつつ、今日は桜を離れ、日本橋文明堂桃のマドレーヌをいただく。


桃の形がかわいいんだけど、けっこう小ぶり。生地には白あんが混ぜ込んであるらしいから、和風マドレーヌといったところかな。生地は特にしっとりきめ細かいってほどでもなく標準的なおいしさ。細かく刻んだ桃のコンポートが入っていて、ほんのりと桃の香りがする。


よくよく考えれば、桃の実のお菓子だったら旬は今じゃないような気もするけど、桃の花のお菓子なんて見たことないなあ。