Quailの日々雑甘

本物志向でもなきゃ違いのわかる舌もなく、お菓子ならなんでもおいしい雑食的日々の記

山色空濛として雨も亦た奇なり

遅めのお盆休みで帰省中の弟による、恒例の母親孝行ドライブへ便乗させてもらう。
今回の母のリクエストは富士山麓の風穴と氷穴。


どんよりした空の下、まずは風穴へ向かうと、到着した途端に雨が降り始める。
風穴の中は冷蔵庫並みの冷気に満ち満ちて、持参したパーカーではちと心許なかった。


見学後、周辺案内図を見ていた母が「西湖コウモリ穴」というものに激しく興味を惹かれ
た様子なので、次はそちらへ向かう。
風穴から車で数分のコウモリ穴へ着くと、いよいよ土砂降りだ。


「コウモリ」だけに、アメコミヒーローがひっそりとお出迎え。


入場口でヘルメットを渡され、おおげさだなあ、と思ったりしたけど、これはマジで必要
だった。
足元は良かないし、天井の低い場所が多いし、足弱な方にはややハードかもしれませぬ。
ただ、風穴に比べると、コウモリが住めるくらいには寒さがゆるい。


コウモリさんたちは、日中は洞窟の奥でお眠りになっているし、そもそも居住エリアには
近づけないので、姿を見ることはできないけど、ウサギコウモリ・キクガシラコウモリ
キクガシラコウモリの3種が生息しているそう。


コウモリ穴を出て、次に氷穴へ向かってみると、まさかの大行列。30うん年前の林間学校
で来た時は、もっとしょぼかったような気がするんだけど…。これが世界遺産効果でござ
りましょうか。
いつものことながらリサーチをほとんどしていないので、こんな人気スポットになってた
とは知らんかった。


というわけで氷穴はパスし、また案内図を頼りに「西湖(さいこ)いやしの里根場(ねん
ば)」なるスポットへ。


よくわからないまま、とりあえずやってきた「いやしの里」は、茅葺き屋根の家々が立ち
並ぶ集落を再現した、テーマパーク的なところ。
それぞれの民家が食事どころや雑貨店、イベント会場などになっていて、入場料は350円。



その中の一軒で遅い昼食をいただいていると、ずっと降ったり止んだりしていた曇り空が
いつのまにやら青空に。

それまで、どこにあるのか見当もつかなかった富士山が、雲をまといつつも姿を見せてく
ださった。



お店の人も、「このところずっと見えなかったのに、お客さん、ラッキーですよ〜!!」
と興奮気味。


食後は腹ごなしに里の中をぶらぶら歩き、すぐ近くの西湖湖畔で眺めを楽しんだあと帰途
につく。


山中湖や河口湖に比べるとマイナーな西湖だけど、周辺は陸上部あたりの合宿の学生さん
たちが多かったし、インバウンドな方々もそれなりに。


コウモリ穴が思いのほか洞窟感あふれて楽しかったし、富士山も拝めたし、コバンザメド
ライブを満喫させてもらってありがたや。